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小型ガラス研磨機を使ってみた【2インチ平面研磨ビットでガラスの削りから鏡面磨きまで】

ガラス研磨

小型の平面ガラス研磨機でどこまでガラス研磨が出来るのか試してみました

2インチ平面研磨ビットをグラスルーターに取付た小型のガラス研磨機

ガラス研磨機と言えば研磨剤と水を投入しながら研磨するような大掛かりなものから、縦回りのベルトタイプやダイヤパッドが回転するタイプのもの、またはハンドピースグラインダーのような小型タイプなど様々なものがあります。

今回使用するのは2インチ(直径約5cm)のダイヤパッドの平面研磨機

今回使用するのはガラスのコバを仕上げるためのグラスルーターの軸に平面研磨ビットを装着するタイプの研磨機、平面研磨機というよりはグラスルーターを平面研磨機に変換させて使うという研磨機です。

この研磨機の仕様や改造方法などこの動画で解説しております

削りから鏡面磨きまでの5種類のパッドでガラス研磨

この研磨パッドセットには#100 #400 #800 #1500 フェルトパッドの5種類の研磨パッドが付属しております。
簡単に各パッドの使用イメージはこんな感じです。

・#100(粗削り) ・・・ ガラスを削り、形状を変える
・#400(下地研磨)・・・ #100でのガラス傷を細かくする感じ
・#800(中仕上げ)・・・ 細かい傷を消すイメージ、半艶仕上げ
・#1500(艶出し) ・・・ ガラスに艶を出す。曇りを取る感じ
・フェルトパッド  ・・・ 酸化セリウムでピカピカに鏡面仕上げ

このようなイメージでガラス研磨をしていくと各パッドの交換タイミングもわかりやすいと思います。

重ねて焼成したガラスの側面をフラットに研磨してみました

5枚重ねで側面がデコボコしたガラス

以前アップした動画で使った クリアとブルーを交互に5枚重ねてタックフューズしたガラスを使います。
中途半端に溶けて側面がガタガタになっているので、ここをフラットに削ってから順番に磨いて鏡面仕上げまで、フラットなピカピカガラスにしたいと思います。

全ての工程を動画で解説いたしました

各番手による研磨後のガラスの状態

#100でガラスを削り、形状を変える

表面が平らになるまで#100でガラスを削

まずは#100でガラスを削って形状を変えていきます。思うより早くガラスが削れていくので驚くかもしれません。今回はデコボコ感が無くなり表面が平らになったところで終了。
写真の通り、研磨面は平らになっているものガラスには傷が入り研磨痕がクッキリ残った状態です。

#400で#100の研磨傷を細かくしていく

#100の研磨の傷目がかなり細かくなった

この#400で#100でついたガラスの傷目を細かくしていきます。
#100でガラスを削った後は結構大きなガラス傷になっており、この傷目をガラスの向きを変えながら浅い傷にしていくイメージで研磨します。

#400でも少しずつガラスは削れていきます。ガラスを長く押し当てるとガラスの形状が変わってしまうので注意が必要。力を入れず、あくまで傷を細かくするイメージで研磨するのがコツです。

#800と#1500でガラスに艶を出していく

写真左が#800、右が#1500での研磨後

#800からはガラスを磨くというイメージです。
#400で細かくなったガラス傷を#800で消していきます。写真の通りガラス傷が目立たなくなり、くもりはあるもののガラス自体に光沢が出てきます。

#1500は#800で残ってしまったガラスのくもりを消し、ガラスに光沢をだします。
研磨途中でガラスの状態を何度も確認し、くもった部分を意識して研磨するとキレイに仕上がります。
#1500で研磨後、ツルッとした表面に「もうこれで終了でもよいのでは?」と思うかもしれません。
まだまだ、ガラスはもう一段階研磨することによって劇的に生まれ変わります。

フェルトパットに酸化セリウムで鏡面仕上げ

水で溶いた酸化セリウム粉をフェルトパッドに浸み込ませる

最終仕上げは酸化セリウム粉を使います。
酸化セリウムはその物自体がかなり微小な粒なのでその粒度による研磨と、ガラスとの化学反応による研磨とのダブルの研磨力を持つガラス研磨のスペシャリスト。ガラスの鏡面磨きには欠かせない研磨剤です。

研磨と化学反応のダブルパワーで鏡面仕上げ

写真ではわかりにくいのですが、先ほどの#1500までの仕上げとは輝き方が違います。ガラスのもつ美しさ、キレイさはこの酸化セリウムでの研磨まで行わないと出ないといってもいいでしょう。

小型ガラス研磨機「2インチ平面研磨ビット」の実力は・・・

今回、一つの面だけではありますが2インチ平面研磨ビットを使ってガラスの削りから鏡面磨きまでやってみました。

使ってみた感想としては、研磨できるガラスサイズに制限はありますが大きなガラス研磨機と何ら変わらず研磨できると思いました。
フュージングアクセサリーであれば十分ガラス研磨機として成立すると思います。

これまでガラス研磨をいろんな理由で敬遠してた方、これからガラス研磨を始めてみようという方には導入しやすいガラス研磨機なのではないでしょうか。

今後、この研磨機を使った動画もシリーズ化してアップしていこうかと思っておりますのでご期待ください。
さぁ、ガラス研磨をはじめましょう。

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