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ブルズアイガラスの白色系6色を焼成しくらべてみた|ガラスフュージング

ガラスフュージング 未分類

「絵の具のように使えるガラス」を掲げるガラスメーカー「ブルズアイ社」には白色だけでも実は8種類あります。(近い色も含めると十何種類にもなります)

でも品番やカタログ写真だけだと実際の色味がわからず、ご自身で制作したい作品の中にどの白色を使えばいいのか判断が難しいんですよね。

もちろんブルズアイ社もこれだけ白色を用意したのには意味があって、焼成しても元板の色と変わらないものや焼成する事によって濃い色になる物など用途に合わせて各種類が用意されております。

なので今回は、8種類の白色の中から特にみなさんが使うであろう6種類の白色系ガラスを焼成し、色味や温度による違い、収縮やその他特性を調べてみました。

今回の内容をYouTubeで解説

ブルズアイの白色ガラスの特性を調べてみよう

今回焼成くらべする内容は主に3つ・・・
1. タックフューズで比べる
2. クリアを乗せてフルフューズで比べる
3. フルフューズして収縮具合を比べる
皆さんが一番使うであろう焼成方法で、色の変化や収縮具合を調べていこうかと思います。
これによって使いたい色がわかりやすくなりますし、また焼成時の注意点なども浮かび上がってくることでしょう。

今回用意した6種類の白色ガラス

さて、今回焼成比べするブルズアイの白色ガラスのラインナップはこちら
・0013 オパックホワイト
・0113 ホワイト
・0143 レーシーホワイト
・0243 トランスルーセントホワイト
・0403 オパリン
・0920 ウォームホワイト
はい、この6種類。
もうすでに使っておられる品番、また使ってみたいけどどんな色になるか知りたかった色もあるんじゃない?

焼成前のガラスを見てみよう

0013 オパックホワイト

とても白色が濃いですね。
ブルズアイガラスの白色の中では透過も一番少なく、まさしく真っ白という感じの色です。

0113 ホワイト

みなさんが一番使ってる白色ですね。
透過もほぼ無く通常のホワイトという感じ。基準となる白色です。

0143 レーシーホワイト

0113ホワイトよりは少し薄い白色です。
このガラスは焼成する事によって色が色合いが変化するストライカーガラス。
ということは、この写真の色とは違った白色になるんですね。

0243 トランスルーセントホワイト

「半透明ホワイト」なんて呼ばれることもある少し透過性のある白色ガラスです。
焼成前は霞が掛かった色合いだったりマダラ模様だったり透明な部分が混ざったり・・・
そうです、こちらもストライカー。
焼成する事によって白色が出てくるガラスです。

0403 オパリン

なんと!焼成前はほぼ透明なガラスですね。
もちろんストライカーガラスなのでここから焼成して白色が出てきますよ。
焼成後も透過性があり、光によっていろんな見え方をする面白いガラスです。

0920 ウォームホワイト

少しクリーム色がかった暖かみのある白色ガラスです。
品番が後半の数字なので、割と新しく追加された白色ガラスですね。

1. タックフューズで比べる

まず最初はタックフューズ。
つまりガラスの溶け始める温度帯、ガラスの角が溶け始めて少し丸みを帯びる状態でストップいたします。

各白色3mm厚を4cm角にカットいたしまして、そのままトップ温度715℃で焼成してみました。

キレイに焼成できましたね。ガラスも縮まず、ちょうどガラスの角が丸みを帯び始めた感じです。

解りやすいように焼成後の白色ガラスを黒いボード上に貼り付けてみました。

0013 オパックホワイトは元板からそのまま真っ白で透過もほぼ無いですね。
0113 ホワイトも元板と色の変化はなくそのままな感じ。
3mm厚なので少し下地の黒が透けてるかな・・・

0143 レーシーホワイトは少し濃くなったかな?
0113 ホワイトよりほんの少し明るさがあるような・・・
下地の黒もホワイト同様少し透けてますね。

0243 トランスルーセントホワイトは色がではじめましたね。
最初のまだら模様は無くなり均等な色合いになってます。
半透明ホワイトというだけあって透け感があり、下地の黒もかなり見える状態です。

0403 オパリンっておいっ!透明のまんまじゃないか!!
実はこの「0403 オパリン」というガラス、だいたい760℃近辺から色が出始めるガラスです。
なのでこの715℃での焼成では色がまだ出てません。
タックフューズで使う時には注意が必要ですね。

参考:0403オパリンを使ったお皿制作

0920 ウォームホワイトは元板とほぼ変化なし、暖かみのある白色の状態のままです。

タックフューズでは各色の特徴がでてきますね。
ただし、0403 オパリンは色が出ないので使う時は要注意です。

2. クリアを乗せてフルフューズして比べる

続いては皆さんが一番多用するであろう焼成方法。
各白色ガラス3mm厚の上に同じ厚みのクリアガラスを乗せてフルフューズで焼成してみます。

キレイにフルフューズできました。各色見ていきましょう。

0013オパックホワイトと0113ホワイト
タックフューズ同様色の変化はほぼ無いですね。オパックホワイトは真っ白、通常のホワイトはまさに基準のホワイト。

0143レーシーホワイトはまた色が濃くなった印象。フルフューズになるとほぼ0113ホワイトと色が変わらないよね。でも若干明るいか・・・
こうなると逆にこの色の差で品番を分けてるブルズアイ社がスゲーっすね。

そして0243トランスルーセントホワイト・・・
こちらもかなり色が濃くなりましたね。温度が上昇とともに色が濃くなるガラスなんですね。
他と比べほんの少し透け感があるかなぁ・・・くらい。
0113、0143、0243はフルフューズでは違いがあまり出ませんね。
もっと低い温度での色の違いを使うべきガラスかもしれません。

はいきました!「0403オパリン」
色が出ましたね。透過のあるキレイな白色、まさにオパリン。
このガラスは高温になればなるほど、その時間が長ければ長いほど白みの増すガラスなんです。
そして、0920ウォームホワイトはフルフューズでも変わらず暖かみのある白色のままですね。

3.フルフューズして収縮具合を比べる

最後は各白色3mm厚のままフルフューズしてその収縮具合を比べてみます。

先程のクリアを乗せたフルフューズでは合わせたガラスの厚みが6mmなのでほぼサイズが変わらず焼成できるのですが、3mm厚をフルフューズするとガラスは6mmの厚みになろうとして縮んできます。
各白色ガラスの縮み具合は一緒なのかそれとも違うのか・・・
その縮み具合を見てみようと思います。

タックフューズと同じサイズのガラスを並べてフルフューズ(780℃)でキープ時間を長めにとって焼成してみました。

こ、こんなに縮み具合が違うのかっ!?

各色かなり縮み具合が違いますね。

0013オパックホワイトが一番縮んでないですね。「オパックは固い(溶けにくい)」なんて言われますがまさにその通りです。
割と溶けにくいとされてる0113ホワイトと比べても縮みが少ないことがわかります。

一番縮んでいるのは「0243トランスルーセントホワイト」。
一番縮んだ分、厚みも増えてるので白色が他より濃くなってますね。半透明ホワイトの片鱗がこれっぽっちもないですw

全体を通してみると、0143レーシーホワイト、0243トランスルーセントホワイトのストライカー系、0920ウォームホワイトの少し暖色系が縮みが大きいようです。

逆に0013オパックホワイトは縮みがかなり少ないので、他のガラスとのフュージング時(特に黒、赤や黄色などの暖色系)と合わせる時は、温度の上げ下げをゆっくり目にした方がいいのではないかと思われます。

各ガラスの特性を知ることの重要性

というわけで今回はブルズアイガラス白色系6種類を焼成比べしてみました。
このように自分の使うガラスのテスト焼成をして特性を知ることはかなり大切です。

今回のテストがなければ・・・
0243トランスルーセントホワイトは半透明ホワイトだからって3mmガラスをフルフューズしちゃうと縮んで半透明どころか他の色より白が濃くなっちゃうこともわからなかったし・・・

またオパリンをタックフューズで使うのであれば一度760℃以上で焼成して色を出したガラスを使って宅フューズしないとダメなんだとか・・・

0013オパリンは溶けにくいから他のガラスと合わせる時は温度管理に注意が必要とかがわからなかったと思います。

是非みなさんも、ご自身の電気炉で使うガラスが各温度でどんな色になるのか、どんな形状、どんな特性があるのかを調べ、作品に活かしてみてくださいね。

ガラスフュージングをどんどん楽しんでいきましょう!!





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