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【実験】ガラス傷消し研磨ビットですりガラスは透明になるのか?

ガラス研磨

・サンドブラストミスでガラスが擦れちゃったんだけど修復できないかなぁ・・・
・ガラスフュージング後にガラスを削ったんだけどガラスがザラついてて・・・
・研磨ビット買ったんだけど、いまいち使い方が・・・
・研磨ビットで傷がどの程度キレイになるのかわからないし・・・

【実験】ガラス傷消し研磨ビットですりガラスは透明になるのか?

今回、行った実験は
ガラス板にサンドブラストで3cm角サイズをすりガラス状にし、その部分をクリスタルバーで磨いてどれくらい透明に戻るのか
つまりサンドブラストで傷ついたガラスの傷がどこまで消えるのかを検証する実験です。

クリスタルバー(酸化セリウム入りバフ)とは

ガラス製品、陶磁器、ポーセレン、石などの微細な傷消しや艶出し用のビットとして販売されてる「クリスタルバー(酸化セリウム入りバフ)」

これは硬質スポンジに酸化セリウムが浸み込ませてある研磨ビットで、酸化セリウムの粒の細かさでの機械的な研磨と、特にガラスに対してはガラスのケイ素と酸化セリウムの化学反応で研磨するという研磨最終仕上げには欠かせない最適なビットで、水含ませて研磨することにより中の酸化セリウムが染み出し、そのまま硬質スポンジで磨いていくというものです。

サンドブラスト機でガラスを傷つける

サンドブラストですりガラスにした

サンドブラスト機でガラスに研磨剤を吹き付け3cm角サイズをすりガラスにしました。
研磨剤の番手は#120、記念品等で使用する一般的な砂の番手をしようしました。
今回は傷消しの実験ですので深く彫らず、軽くあてて全体がすりガラスになった時点でストップしました。

今回の実験を動画でご覧いただけます

準備からガラスの傷が消えていくまで

クリスタルバーに水を吸わせる

酸化セリウムは通常、水で溶いて使用することによって研磨効果を発揮する研磨剤なので、「クリスタルバー」は使用前必ず1~2分ほど水に浸し硬質スポンジに水を吸わせておきます。
たっぷり水を吸い込ませたら軸径3mmのハンドルーターに装着していよいよ研磨スタートです。

酸化セリウムが染み出す

研磨をスタートするとジワっと水と一緒に酸化セリウムが染み出してきます。
この酸化セリウムを硬質スポンジで磨いていくというイメージでガラスの傷にあてていきます。
水の補充も15秒に1回くらいのペースで行い、常に水と酸化セリウムがガラスの上にある状態で研磨しましょう。

ハンドルーターの回転数は上げすぎず、酸化セリウムが飛び散ってしまわない程度にし、力で押さずハンドルーターの重さであててるぐらいの力加減で研磨するのがコツです。

時間の経過によるガラス傷の状態

研磨時間と状態

研磨時間の経過とともにガラスの傷が薄くなっていくのが分かると思います。
3cm角のすりガラスであれば約1時間で透明な状態までもっていくことが出来ました。

透明だけどメラメラ感が出てしまう

このあと、もっときれいに仕上げてやろうかと30分研磨し、合計1時間30分クリスタルバーで研磨してみました。

一見、元通りに見える

ご覧の通り、どの部分がすりガラスだったかわからないほどキレイになりました。おそらくパッと見ただけでは全くわからないでしょう。

写真ではわからず、動画をご覧いただくとわかると思うのですが、研磨した部分は透明なのですがメラメラ感があります。
光を研磨部分に反射させると周囲のガラスが完全なフラットな状態に対して研磨部分はメラメラとした、透明なのに凸凹感が残って見えます。

浅くサンドブラストしたといってもガラスは削れており、その部分だけを研磨しておりますので、やはり周囲とは見え方がどうしても変わってしまうのです。

ガラス工芸はもちろん、いろんなクラフトで使えます

今回紹介いたしました「クリスタルバー」はガラスはもちろん、陶磁器や石などの艶出しにも使える研磨ビットですので、サンドブラストでの失敗の修復、ガラスフュージングでの研磨最終仕上げ、ポーセラーツでの艶出し、天然石アクセサリーでの傷の修復などなど、あらゆるジャンルで使用可能な研磨ビットだと思います。

ご自身で作られた作品をもっと輝かせるために、傷つけてしまった大切な物の傷の修復に、クリスタルバーを使ってみてはいかがでしょうか。

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