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【ガラスフュージング上達法】初心者の時からやっておきたい3つのこと

ガラスフュージング

「道具も用意した」「電気炉も用意した」で何から作るのがいいのだろ・・・

失敗ばっかりで凹むわ~

どうして溶けすぎちゃうのかなぁ・・・

ガラスフュージングを始めようと道具も揃え、電気炉も用意し「さぁ、始めるぞ」

最初はどんなことから始めればいいのだろう。
上達するにはどんな方法で進めていけばいいのだろう。

誰もが考えることだと思います。

ガラスフュージング初心者の方が優先的にやるといいことはこの3つ。

・まずは焼成してみる
・焼成サンプルを作る
・焼成した内容をメモに残す


この記事ではこの3つの重要な項目に絞ってお話したいと思います。

まず焼いてみよう

最初から完成度の高い物や制作工程が複雑な物を作る必要はありません。
まずはガラスを切って焼いてみようそれでいいと思います。
最初はガラスが溶ける楽しさを味わうことが大事です。
ガラスが溶けて丸くなるだけでも感動しちゃいます。

おすすめの簡単な焼成方法

まずはあまり難しいことを考えず、ガラスが高温になることによって溶けて表面張力が働き丸くなるのを楽しみましょう

ガラスを1cm角でカットする

3mm厚のフュージング用ガラスを1cm角サイズにカットし焼成いたします。
最初は1cm角でガラスをカットするだけでも難しいと感じるかもしれません。

でも今回は少々歪なカットでも大丈夫です。
カット練習をするつもりで失敗を気にせずガラスをカットしましょう。

棚板に離型紙を敷いてガラスを並べる

電気炉の棚板に離型紙を敷きガラスを並べます。
今回使用する3mm厚のガラスを表面張力が働く温度で焼成する場合には必ず縮みますのでガラス同士の感覚は適当でOKです。

電気炉でトップ温度800℃で焼成

今回のガラスサイズであれば温度割れをそれほど気にせず焼成できます。
難しいことは考えずトップ温度800℃に設定してそのまま電気炉の温度を上げていきましょう。

トップ温度800℃で10分キープしたのち電源を電源を切ります
この温度ではガラスは溶けて表面張力で丸くなります。
トップ温度で目視する場合には高温ですので耐火手袋や保護メガネを着用してください。

しっかり冷ました後、ガラスを取り出します。
この時のガラスを見ると「まぁキレイ」と感動するのではないでしょうか。

出来上がったガラスはアクセサリーパーツに貼り付けてピアスにしたり、今後フュージング作品を作る上で装飾パーツとしても使えます。

是非、アクセサリーなどにしてご自身で使用してみて下さい。
女性ならピアスやイヤリングなど、男性の方でもネクタイピンのヘッドなどに使ってみるといいかもしれません。

制作したものを自分で使うとモチベーションも上がり、今後の制作意欲が倍増します。
どんどん身に着けたりして使って行きましょう。

今回の記事を動画で解説しております

焼成サンプルの作り方

先の記事のように制作したガラスで感動すると、「次は何を作ろうか」「もっと大きなものを作ってみようか」など制作意欲がどんどん湧いてくることでしょう。

でもここで闇雲に制作を続けると楽しい反面、失敗もドンドン増えてきて「なんでこんなに失敗しちゃうんだトホホ・・・」なんてことも起こりかねません。

それを防ぐ最適な方法は焼成形状サンプルを作ることです。
焼成サンプルを作っておくことによってより失敗を少なくすることが出来るようになります。

トップ温度ごとでの焼成サンプル

ガラスフュージングで大事なのは自分のイメージ通りにガラスを溶かすことです。
大体の感覚で焼成するだけでは「溶けすぎちゃった」「思ったより溶けてなかった」ということが起こります

また他の人の焼成データ通りに焼成したとしても、使用する電気炉が違えば溶け具合は変わります。

そのためにご自身の電気炉でのガラスの溶け具合を知ることがとても重要です。

溶けやすいガラスと溶けにくいガラスを用意する

ガラスには赤や黒など色の濃いガラスは比較的溶けやすく、逆に白いガラスは溶けにくい特性を持ってます。

なのでご自身がどの色を使ってもわかりやすくなるように、溶けやすいガラスと溶けにくいガラスでの焼成サンプルを作るようにしましょう。

ガラスを2枚重ねで焼成する

本来であれば1枚のみ、2枚重ね、3枚重ねくらいまで焼成サンプルは欲しいのですが、最低でも作品制作で多用する2枚重ねは作っておきましょう。

もちろん重ねるガラスは2枚とも同じ大きさでも良いのですが、今回は溶け具合をわかりやすくご覧いただくために、上に置くガラスはベースガラスより一回り小さいサイズにして重ねました。

最低限作っておきたい焼成サンプル数

本来であればトップ温度690℃あたりから800℃まで10℃刻みで焼成サンプルを作るのが理想です。

でも初心者の方でいきなりそれだけの焼成サンプルを制作するのはかなり大変ですよね。

なので今回は初心者の方が最低限作っておくべき焼成サンプルをわかりやすい温度で3つに絞ってみました。

各設定温度ごとに赤、白ガラスを並べてトップ温度帯10分キープする設定にしております。

700℃:形状はそのままでくっ付いた感じ

フュージング用ガラスはだいたい650℃あたりから重ねたガラス同士くっ付いてくるのですが、実際に作品に使う温度帯で考えるとキリよく700℃くらいがいいかと思います。

2枚はくっ付いているのですがよく見ると小さな隙間が見えて完全に溶着してない感じがします。

ちょっとした衝撃で2枚が離れてしまうことも予想できますので、作品を作る時にはもう少し高めの温度がいいことが分かります。

750℃:角は丸みを帯び完全に溶着されてる

次はこれもキリよく750℃。
ガラスの角はとれて丸みを帯びた状態で上のガラスがベースガラスに少し溶け込んだ感じになってます。
この温度帯は作品制作で使用する機会が多くなりそうです
やはり、赤と白とでは溶け具合が若干変わりますね。

800℃:完全に溶け込んだ状態

800℃はいわゆるフルフューズの状態。
ガラスは溶けて表面張力で丸くなろうとします。ガラスの角張った部分は全くなくなり元々2枚であったこともわからなくなってます。

ここでもやはり赤の方がよく溶けて縮んでいるため白より大きさは小さくなってます(その分、赤の方が厚みがあります)

この3つを目安にしよう

700℃、750℃、800℃を見比べてみただけでもガラスの溶け具合の変化がよくわかります。

この3つを目安とするとことによって

「キッチリ溶着したいんだけど、角は丸くしたくないだよな」
→700℃と750℃の間だから・・・730℃で焼成してみよう


「丸みを持たせたいんだけど、2枚の立体感は少し残したいんだよな」
→750℃と800℃の間を狙って・・・760℃にしてみよう

など闇雲に温度決定するよりもはるかに温度設定への自信が持てるようになります。

またその間の温度設定で作品を焼成するときに余ったスペースで焼成サンプルガラスを作り、間の温度を埋めていくということも出来るかと思います。

失敗を少しでも少なくするために焼成サンプルを作りましょう。

メモは財産

ガラスフュージングの魅了された皆さんは今後、何十回、何百回とガラスを焼成することと思います。

この時にやってもらいたいことはただ一つ。

焼成データをメモに残そう
ガラスの出来上がりが大成功だろうが大失敗だろうがその時の焼成データはどんな形でもいいので残しておくようにしましょう。

残しておくとよい内容

焼成データを残しておくといってもどんなものを残せばいいのか。

・使ったガラス(色やメーカーなど)
・焼成前の作業や工夫したこと
・焼成前の写真
・焼成スケジュール
・焼成後の写真
・自身の感想やコメントなど

大まかにこれくらいを残しておくのがいいと思います。

フォーマットはもちろん自由です。
手書きの紙であろうが、PCデータであろうが、スマホのメモアプリであろうが自身で分かりやすいものを作るのがベスト。

気付けばとてつもない財産に

これらのデータを焼成する度に作っておくと、新しい作品をいざ作ろうとした時に過去作品での成功例や失敗例を振り返ることが出来ます。

「今回作る形状は、そうそうあの作品の溶け具合と同じ感じだ」

「確かこのパターンで焼成した時はしくじったよな」

などと見比べることが出来るようになるのです。

つまり、過去の自分の作品やデータと比較することにより、今回の作品が自分の思い通りに焼成できる可能性を爆上げすることができるのです。

失敗が少なくなれば自信にもつながりますし、作品のクオリティーも間違いなく上がっていきます。

初心者のうちからでもこれを繰り返すことにより、早く上達することもできますし、気が付けばこの焼成データはとてつもない財産となってることでしょう。

まず焼き、目安を作り、データを残す

ガラスフュージング初心者の方にとって大事なのは、

まずガラスを焼成してみる

焼成するための目安を作る

焼成データを残していく


この3つを繰り返すことだと思います。

最初から完璧な物を求めてしまうと、最初に焼成するまでにたどり着けなくなってしまいます。

・下手でもいいからまずはやってみる。
・そして失敗しないための方法を考える。
・自分の過去作品データをもとにクオリティーを上げていく。

これを繰り返すことが大事だと思います。
さぁガラスフュージングをスタートさせましょう。

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