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凍らせるガラスパウダーフュージング【電気炉プチで出来る?】

ガラスフュージング フリーズフュージング 電気炉プチでフュージング

ガラスフュージングで使用するガラスパウダー。
皆さんが通常される使用方法としては、

・ガラスの上から振ってフュージング作品の装飾
・石膏型に詰めて使用するパートドヴェール
・分厚く平らに積もらせてオリジナル板ガラス制作

などがあり、焼成後ガラスパウダー特有のほんのりとした色合いはフュージング作品をより一層魅力的にしてくれます。

でも今回紹介するのは上記以外のちょっと変わった使い方。
ガラスパウダーを凍らせ型取りして使う方法を紹介いたします。

【フリーズフュージング】凍らせるガラスパウダーフュージング

一言にガラスパウダーを凍らせるといっても全く想像がつかない方が多いのではないでしょうか。

この方法は単にガラスパウダーをそのまま凍らせるのではなく、ガラスパウダーに水を含ませシリコン型に詰め込み凍らせて使用します。

つまりシリコン型と同じ形状の凍ったガラスを焼成し、フュージングガラスを制作するというフリーズフュージング技法です。

誰でも簡単に型取りできるガラスフュージング

このフリーズフュージングの特徴的なところは、誰でも簡単に型取りして焼成できるということ。

通常、型取りしてガラスを焼成するとなると、石膏を使い型を取ってその中にガラスを詰めて焼成という流れとなるのですが、これがなかなか初心者の方にはハードルが高いものです。

石膏の扱い方から型の取り方、ガラスの詰め方などなどキチンと指導を受けてないとちゃんとした焼成ができません。

その点、フリーズフュージングであればガラスパウダーを水で溶き、余分な水分を捨てて残りのパウダーをシリコン型に詰めて凍らせるだけ。
型を取ったガラスが出来上がる楽しさという点では、パートドヴェールと同じ感覚なので、ある意味アリな技法ではないでしょうか。

ガラスパウダーと水、シリコンモールドで型取り

型取りするシリコンモールドと水、フュージング用ガラスパウダーを用意。
ガラスパウダーを水で溶くため別の器に使用する量を取り出す。

ガラスパウダーに水を加え沈殿させる

ガラスパウダーに水を適量注ぎます。
完全にガラスパウダーが浸かってしまうくらい水を注ぎ、軽くかき混ぜそのまま10分ほど放置してガラスパウダーが沈殿するのを待ちましょう。

ガラスパウダーが沈殿したら上澄みを別の容器に移して、水分を含んだシャリシャリのガラスパウダーにします。

シリコン型にしっかり詰めていく

水分を含んだガラスパウダーをシリコン型にしっかりと詰めていきます。
途中、水が浮いてきますのでティッシュペーパー等で水を吸い取りながらしっかり押さえて詰めましょう。

冷凍庫でガラスを凍らせる技法

冷凍庫で5~6時間凍らせる

シリコン型に詰め込んだ水分を含んだガラスパウダーを冷凍庫で5~6時間ほど凍らせましょう。

ガラスパウダーがカチカチに凍ったらゆっくりとシリコン型から外します。
型抜きされた凍ったガラスパウダーの出来上がりです。

そのまま電気炉で焼成する

まさかと思われる方も多いのではないでしょうか。
そうです、凍ったガラスパウダーをそのまま電気炉に入れて焼成いたします。
電気炉スーパープチでも出来るのか?凍ったガラスパウダーを焼成するとなるとかなりシビアな温度コントロールを要求されそうですが、今回は温度設定のみ出来るといく電気炉スーパープチで挑戦いたします。

【今回の焼成プログラム】
・200℃まで上げて15分キープ
・490℃で10分キープ
・715℃で10分キープ
・520℃で20分キープ
・電源OFF

温度設定のポイント

【200℃でガラスの水分を飛ばす】
最初に設定した200℃で15分キープの部分でガラスパウダーに含まれる水分を飛ばすようにします。

【トップ温度では目視すること】
一番怖いのは溶けすぎてしまうこと。
このフリーズフュージングでのトップ温度は基本タックフューズの温度帯(700~720℃)で良いのですが、低すぎるとガラスパウダーのザラザラ感が残り、高すぎると型取りした形状から溶けて変形してしまいます。

しっかりと目視をして表面はツルっとし、ガラスの形状は変わらない状態でストップさせるようにしましょう。

電気炉スーパープチでも出来たフリーズフュージング

しっかりとガラスを冷ましたら完成です。
見事にシリコン型の細かいデザインまで再現することができました。

凍ったガラスを焼成して崩れず出来上がっちゃうなんて、なんとも不思議なガラスフュージングの技法ですね。

フリーズフュージングで注意すること

誰でも簡単に出来てしまうこのフリーズガラスフュージングなのですが、少し注意しなければならないことがあります。

必ず不透明系のパウダーを使うこと私自身何度か挑戦してみたのですが、透明系だとなぜかくすんだ色になってしまいます。
原因の解明までいってませんが、使用するガラスパウダーは不透明系にしましょう。
サイズが一回り小さくなる使用するのがガラスパウダーなので焼成すると縮みます。
シリコン型より小さくなるのは防ぐことはできません。

さぁガラスフュージングを楽しもう

今回は通常とは違ったガラスの焼成方法、フリーズガラスフュージングを紹介いたしました。

現在レジンクラフトのブームなどもあり、いろんなシリコン型が販売されております。
ハート型や星形など簡単なデザインはもちろん、複雑で細かい型だったり立体的なものであったり、

どこまでガラスフュージングで使えるのか?

私自身も興味津々なところです。
今後もいろんなもので挑戦して皆さんにご報告したいと思っております。
ガラスフュージングって本当に楽しいですね。

一緒にガラスフュージングを楽しみましょう。

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