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100均グッズでガラスカボションを作る【応用編】|ダイソー「トースター用スチーム皿」

ガラスフュージング

以前このブログで紹介いたしました100均ダイソーで販売されてる「トースター用スチーム皿」を使ってガラスカボションを作る方法。

記事や動画をアップしてからは、あちこちでガラスカボションを制作された模様がSNSにアップされたり、ガラス教室の課題として取り入れて下さったりと大変好評をいただきました。
※みんないっぱい楽しんでくれてありがとう!!

ここで紹介させていただいた作り方は「トースター用スチーム皿」に端材ガラスを適当に詰め込んで焼成するという方法で、ガラスを溶かし込んで楽しむだけだったのですが・・・

「ん?ちょっと待てよ」とピンっと来ちゃいまして・・・

あの技法を使えば、少しデザイン性を持たせたカボションが作れるんじゃね?
というわけで今回は、同じ100均ダイソーの「トースター用スチーム皿」を使って、デザイン性のあるガラスカボションを作ってみたいと思います。

ガラスカボションに模様をつけてみよう

さて、今回はガラスカボションに模様をつけることに挑戦しようと思ったのですが、まず参考にしたのはブルズアイ社のHPで紹介されてるこの動画。

動画はコチラからご覧いただけます。(ブルズアイ社HP)
Pattern Bar: Segment Slab

ガラスブロックを並べて溶かして現れる模様

さてこの動画で紹介されてる内容を簡単に説明いたします。

まず板ガラスを細長くカットし、好みの色で重ねて電気炉に入れてガラス同士を溶着いたします。

出来上がったガラスバーを切断機でカットしてシマシマのガラスブロックを作る。

そして各ブロックを囲いの中に並べて溶かし込む。

ガラスブロックが溶け込んで面白い模様が出来上がる。

なるほどぉ~な内容でございます。

そうです。つまりこの方法を「トースター用スチーム皿」の中で再現しようというわけです。

我ながらナイスアイデア!!

そう、ここまではよかった・・・

切断機なんてもってないよー(><)

さぁ、さっそく挑戦してみよう!!といったものの・・・

ちょっと待て・・・
切断機なんてもってないゾ
切断機と言えばダイヤモンドの刃が付いた縦回りの円盤がビュワーーーーンと回転するなかなか大掛かりな機械。

当然お家にあるわけないよね。

こりゃ困ったゾ・・・いきなりギブアップなのか!?

シマシマガラスブロックを作る画期的!?な方法

切断機を使わずにシマシマのガラスブロックを作ることは出来ないのだろうか・・・

むむむ・・・そうか!!

ありますよ画期的な方法が、シマシマのガラスブロックを作る方法が!!

四角く切ったガラスをフュージングのりでくっ付けちゃえばシマシマガラスブロックになるやん

なんて簡単な。わざわざ溶着してカットしなくても接着でそれっぽいもの作れますやん。

というわけで、カットしたガラスをフュージングのりでくっ付けてシマシマガラスブロックを作ってみました。

「トースター用スチーム皿」の直径が5cmほどなのでその中に並べることが出来るブロックサイズにいたします。
5mm×10mmくらいのガラスを3枚重ねて接着する感じ。

トースター用スチーム皿に並べて焼成

さぁガラスブロックの準備ができたら「トースター用スチーム皿」に並べるわけですが、まずは離型剤「パーフェクトプライマー」をシューッとスプレー。

真っ白になった「トースター用スチーム皿」にガラスブロックを並べていきます。

こんな感じで互い違いに組み合わせてみました。
溶けたらどんな感じになるのかワクワクしますね。

今回も使用する電気炉は「キルンキング160PKS」。

前回のカボション作りでは820℃まで2時間で上げたのですが、今回は800℃まで1時間で上げる設定にしてみました。

おぉぉ!キレイに溶けてますね。なんとなく模様も見えててもう成功の予感しかないね。

なんだろ?ちょっと違うんだよな・・・

482℃で1時間キープを入れて、430℃でも30分キープを入れました。

しっかり冷まして完成!って見てみたら・・・

なんか違うんだよなぁ・・・
模様があまりキレイじゃない。

そうなんです。並べたガラスブロックが上から溶けて隙間に流れていくのでラインも流れた感じになってしまうんですね。

あ~あ、これで終わってしまうのか・・・

押してもダメなら引いてみるか・・・

まぁこれで仕方なしだよねチャンチャン♪で終わろうかと思いましたが、ふとガラスを裏返してみたら・・・

イケてるやん!裏面はキレイな模様になっております!

そうなんです。裏面はスチーム皿の底面に触れてる部分なのでガラスが溶けた時でも形状が崩れにくいんですね。

これならいけるやん。

裏返して焼成する

さてこの裏側。スチーム皿の形状を拾っているのでザラザラ状態。形状も底面に沿ったの形状なので真っ平な感じ。

ここをツルツルにして、丸みを帯びた形状するにはもう一度焼成するしかないでしょう。

そして離型剤が喰い込ん出る部分があったりしたので、一旦表面をけずることに。

サンドブラストで表面を削りました

幸い僕はサンドブラスト機をもっているので研磨砂をブシューっと吹き付けて表面を削ることができるのですが、サンドブラスト機がない方でもサンドぺーパーやガラス研磨布を使えば少し時間はかかりますが大丈夫です。

もう一度「トースター用スチーム皿」にパーフェクトプライマーをスプレーしてガラスを戻し焼成します。(1回目に残った離型剤はブラシなどで一度除去してからスプレーしなおしてね)
えっ!?型に戻すの? そのまま焼成したらダメなの?
そんな質問が飛んできそうですね。

型に戻すんです。

このガラスカボションの厚みは6mm以上ある

今回作ったカボションの厚みは6mmより分厚かったんですね。
つまり、型に戻さないで表面に丸みを持たせる温度(今回は800℃)で焼成するとガラス自体が6mm厚になろうと広がっていきます。(6mmの法則)

参考記事


そうなんです。型に戻さずにそのまま焼成するとせっかくの模様がまた崩れてしまうんです。

離型剤を塗りなおして型に戻す

なのでもう一度スチーム皿に戻して焼成し、広がろうとするガラスを型を使ってストップさせるのです。

800℃まで1時間半で上げました。(2度目の焼成は1度目より慎重にね)

うん模様もキレイなままですね。

しっかり徐冷して出来上がり!!

失透から復活させる方法

でーきたでーきたと喜んでおりましたら・・・

ムムム!!やってしもうとるではないですか!?

ガラスの表面に白いシミが・・・

はい。失透しております。

ガラスフュージングで失透してしまう最大の原因はガラスに付いた汚れ。

うわっちゃー・・・しっかり汚れを付けちゃってます。おそらく離型剤がついた指でガラスの表面を触ったんだと思います。

なんと、これだけではありません。
部分的に曇った状態プラス凹みが・・・

こんなとこに穴ぼこがっ・・・

これはサンドブラストをした時に気泡にぶつかり穴が開いたものだと思います。

失透を消す2つの方法

僕の場合、失透してしまった時には主に2つの方法のどちらかを使います。

1つ目はガラス全体をもう一度サンドブラストして失透を削ってしまい、再焼成でファイアーポリッシュ。

2つ目はクリアガラスパウダーを全体に振りかけてパウダーが溶ける温度で再焼成。

今回は2つ目、クリアパウダーをふりかけて再焼成を選択しました。

サンドブラストだとまた気泡にぶつかり穴が開く可能性があります。不透明なのでどこに気泡が隠れているかわからないんですよね。

クリアパウダーをふる

そしてクリアパウダーを溶かすことによって、現在穴が開いてしまった部分を補修できる可能性があるのもパウダー焼成を選んだ理由です。

電気炉でクリアパウダーを溶かします。

今回型に入れずに焼成してる理由

焼成中の写真をご覧いただいた方の中には、
今回はスチーム皿に戻さずそのまま焼成して大丈夫なの?
なんて思われてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

はい。型には戻さずそのまま焼成いたします。

今回の焼成ではこれまでのようにガラスがプリンっと丸くなるなで温度を上げません。

上に振ったクリアパウダーが溶ける温度帯、そしてガラス全体の形状は変わらない温度帯を狙って焼成いたします。(今回は720℃を選択)

この温度帯であればパウダーのみキレイに溶けてガラス自体の形状は変わらない。

なのでスチーム皿に戻さず焼成したのでございます。

482℃で1時間430℃で30分キープを入れてからしっかり冷まして・・・

おぉぉキレイにできあがりました。

失透も穴ぼこも見当たりません。大成功!!!

ガラスの色や並べ方を自由に変えて楽しもう

いかがでしたでしょうか。100均「トースター用スチーム皿」を使ってガラスカボションを作ろう応用編。

この作り方ではガラスの色を変えたり、並べ方や配置を変えることによって様々な面白い模様付けができます。

もちろんこのサイズであれば日頃余り気味のガラス端材なども使えます。

是非皆さんもトライしてみて下さいね。

ガラスフュージングって本当に楽しいですね。



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