いろんな色のラメラメガラスフュージングに挑戦してみた
フュージング用ガラスの中に少し変わった色のガラスがあるのをご存知でしょうか。
アベンチュリンと呼ばれるキラキラとラメが入ったようなガラスです。
フュージング用ガラスメーカーのBULLSEYE(ブルズアイ)社製では、
1112 アベンチュリングリーン
1412 ライトアベンチュリングリーン
1140 アベンチュリンブルー
などがそれにあたります。
電気炉で焼成後もキラキラしてとてもキレイなガラスなのですが、気付いた方もいらっしゃるかと思うのですが・・・
色の種類が少ないグリーンとブルーしかないのです。
これはガラスの製法上、他の色でこのラメラメを再現するのが難しいらしく、またグリーンが一番アベンチュリンでキレイに出るという理由からのようなのですが・・・。
他の色でこのラメラメができたらなガラスフュージングではやはりいろんな色で楽しみたいものです。
というわけで今回はこのアベンチュリンを他の色でも楽しむための方法を探ってみました。
アベンチュリングリーンに色ガラスを乗せるという発想
もちろんアベンチュリングリーンをそのまま電気炉で焼成するとキレイなグリーンにラメラメがかかったガラスになります。
そこで考えたのが
焼成するときに上にクリア系の色ガラスを乗せたらどうだろう
ガラスフュージングではレイアウトしたガラスの上にクリアガラスを乗せて焼成することがあります。
このクリアガラスの代わりに透明系の色ガラスを乗せたら違う色のアベンチュリンガラスができるのでは・・・
これはやってみるしかないよね。
記事の内容を動画で解説
選んだガラスはライトピンク
まず考えたのが
赤いラメラメガラスを作りたい。
ベースとして使うガラスは1412ライトアベンチュリングリーン
通常のアベンチュリングリーンと比べグリーンの色が薄いので上に乗せるガラスもキレイに見えるのではないかという企み。
早速ガラスを乗せようと思ったのですが、ライトアベンチュリングリーンの上に単純に赤のクリアガラスを乗せちゃうと色が暗めに出そうなので・・・
僕が選んだガラスは・・・
1215 ライトピンク
少々お高いガラスではありますが、グリーンの上にのせるとピンクに深みが増しキレイな赤になるのではないかな・・・
(実はBULLSEYE社のホームページでアベンチュリングリーンにライトピンクを乗せるとキレイな赤になるよと掲載されているのはナイショ)
ライトピンクの焼成方法は曲者さぁこのライトピンクというガラス
そのまま焼成しちゃうとピンクにならないという曲者ガラス。
これはガラスの着色に使用する金属イオンが関係してくるのですが(詳しい内容に関しましてはまた次の機会に)とにかく扱いにくいガラスなのです。
663℃で2時間キープする
これがこのライトピンクをキレイなピンク色にする方法。
「2時間キープっておいっ」となりそうですが、ここは言うことを聞くしかありません。
きっちり663℃で2時間キープを入れてトップ温度は780℃で10分キープにいたしました。
赤いアベンチュリンガラスの出来上がり
キレイに赤くなってくれました。(正式には濃いピンクなのだが)
やはり下地がグリーンなので、かなり深みのある赤アベンチュリンになったなぁという印象。
これはかなり使えそうです。
これまでの「アベンチュリンは緑」という常識を覆すナイスな焼成方法だと思います。
この調子で行けば他のクリア系色ガラスでもカラフルアベンチュリンが出来そうです。
いろんな色を乗せてアベンチュリンガラスを楽しむ
さぁこうなってくると、もっと他の色でも実験してみたくなりますよね。
やってみましょう。
1416 ライトターコイズブルー
1120 イエロー
1205 ライトコーラル
1215 ライトピンク(663℃でキープなし)
この4色で試してみました。
1416 ライトターコイズブルー
キレイな青のラメラメガラスになってますね。
元々は明るいクリアブルーなのですが、グリーンの上で深みのあるブルーに変身してくれました。
1120 イエロー
黄色好きの僕としてはどうしても実験しておきたかったイエロー。
グリーンの上なので少し深めにはなりますが、とてもキレイですね。
ゴールドといってもいい色合いになってくれました。
1205 ライトコーラル
こちらもお高いガラスなのでちょっと迷いましたがいってまえ精神で使ってみました。
使って正解。キレイなオレンジ色のラメラメガラスができあがりました。
1215 ライトピンク
最初の赤ラメラメのと同じガラスなのですが、今度は663℃でキープを入れない焼成で挑戦。
つまりガラスがピンクにならないということで、なんとも言えない色合い。
ブルーとピンクが入り混じった感じで不思議なラメラメガラスとなってます。
楽しいガラスフュージング
今回はグリーンのアベンチュリンガラスにいろんな色を乗せて焼成し、カラフルなラメラメガラスを作ってみました。
このようにガラスフュージングではガラスの元色だけで楽しむだけでなく、色を組み合わせることによって無限にも近いようなバリエーションで楽しむことができます。
こんな色欲しいんだけど売ってないし・・・
悩む必要はありません。
ご自身で組み合わせを考えてガラスフュージングの可能性をどんどん広げて行ってみてはいかがでしょうか。
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