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ガラスフュージングで入る気泡を減らす方法

ガラスフュージング

「ガラスフュージングでガラスの中に入る気泡を無くしたい」

そう思っておられる方が結構おられるようで、ショップやYouTubeチャンネルの方に質問をいただく機会が増えました。

僕自身はガラスの中に入るフュージングならではのカワイイ気泡が結構好きで、
どちらかというと気泡がないと落ち着かないというか、気泡あってのガラスフュージングなんて思ってたりするのですが・・・。

でも気泡を少なくしたい、入れたくないという気持ちはよくわかります。

来上がった作品の見た目の問題で気泡を無くしたい
・ガラス研磨の時に気泡にあたりたくない

このあたりが理由になってくるのではないでしょうか。

というわけで今回はガラスフュージンングでガラスの中の泡を極力減らす方法について書きたいと思います。

フュージングガラスの気泡を減らす方法

ガラスフュージングで入る気泡に関していろいろ調べていたら、アメリカのガラスメーカーBullseye社のホームページでこんな記事を見つけました。
Powder Power for Bubble Control

まさにこの気泡を減らすという内容じゃないですか!

これはやってみるしかない!というわけでチャレンジしてみました。

今回の記事を動画で紹介

こんな簡単な方法で気泡が減るの?

さっそく資料を読んでみたら、

「ベースガラスにクリアパウダーを軽くふるってクリア板ガラスを乗せて焼成すれば気泡はかなり減りますよ」とのこと

ほんとかよ・・・
簡単すぎて疑いたくなるような内容ではないですか。

まぁこれはやってみるしかないな

そこで用意したのは資料と同じブルズアイの1416 ライトターコイズブルー

このガラスをベースにして焼成実験いたします。

そしてカバーガラスは、クリアテクタが手元になかったので1101 クリアダブルロールで代用しました。

ベースガラスにクリアパウダーを軽くふるう

僕の場合は100均の茶こしを使いましたが、なるべく目の細かい茶こしを使った方が良さそうです。
均等に軽くふるう下の色が若干見えるくらいの割と少量でふるいました。

上にクリアガラスを乗せて焼成する

あとはパウダーをふるったベースガラスの上にクリアのカバーガラスを乗せて焼成するだけ。

今回は通常の重ね方での焼成する同じサイズのガラスも同時に焼成して気泡の量を比べてみることにしました。

今回の焼成プログラム

663℃で1時間キープを入れるという最近よく使う焼成プログラムを使って見ました。

実はこの焼成プログラムはガラスに気泡が入りにくくするプログラムなんです。

つまり663℃で長くキープをとることにより、ガラスの柔らかくなり溶着しようとするタイミングで気泡を外に絞り出すイメージでの温度コントロールなんです。

なので今回のガラスパウダーを使う使わないを問わず、気泡を少なめにしたいときには今回の焼成プログラムをおすすめいたします。

トップ温度でも違いがわかる

トップ温度は770℃、10分キープで様子を見てみました。

この状態でも気泡のある無しがはっきりとわかります。

明らかにガラスパウダーを使用した方は気泡がかなり少ない状態。

これは間違いなく気泡が減ってますね。

ガラスをしっかり冷まして電気炉から取り出しましたら

見事に気泡が激減

まさかここまで減るとは思ってもいませんでした。

これであればかなり作品の見た目やガラス研磨で気泡に悩まされていた方も助かるのではないでしょうか。

実際には無数の気泡が存在している

種明かしではないですが、実は気泡自体は無くなったわけではありません。

本来できるはずだった気泡が、ガラスパウダーが溶けるときに細分化されてる状態なのです。

つまり気泡のサイズが目立たないほど小さく無数に広がった状態になっているという非常に面白い状態なんですね。

最初にこれを考えた方はほんとエライっすよね。

ガラスフュージングにはまだまだたくさんの裏技も潜んでそうです。

また見つけましたらまた皆さんと共有したいと思います。

一緒にガラスフュージングを楽しみましょう。

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