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クリアガラスでデザインするフュージング|端材の使い方

ガラスフュージング


フュージングしてるとガラス端材がいつの間にか溜まってるのよね

特にクリアガラスの切れ端が大量に・・・

クリアガラスの端材をうまく使う方法ないかしら

ガラスフュージングを楽しんでおりますと、いつの間にかガラスの切れ端などが溜まってきて、あれよあれよという間に箱いっぱい・・・
なんてことあるあるだと思います。

特にクリアガラスはベースガラスとしてまた、カバーガラスとして多様するので他の色ガラスと比べ切れ端が大量に余ってきちゃいますよね。

このクリアガラスの切れ端たちを有効利用できたら・・・
今回はそんなクリアガラスでいっぱいな皆様に有効な使い方を紹介したいと思います。

クリアガラス端材の有効な使い方

過去にもこのブログにてクリアガラス端材の使い方を紹介させていただいたことがあるのですが、その時なかなかの反響をいただきまして・・・

他にもクリアガラスの面白い使い方があったら紹介してほしい
なんてご意見も多数いただいておりました。

そんな中、Bullseye社のホームページでクリアガラスでデザインするフュージング技法というのを見つけまして、これであればクリアガラスの有効利用に役立つのではないかと思いこれはやってみるしかないなと。

クリアガラスでデザインする?

そこに記載されていたのは色ガラスの上にクリアガラスを並べてガラス表面をデザインするという技法。

色ガラスの上にクリアガラスを並べ焼成したら透明で見えなくなってしまうやん

誰もがそう思いますよね。※もちろん僕もその一人

半信半疑ながら・・・まぁ進めていきましょう。

ベースガラスにホワイトを使うのね

まずベースガラスにホワイトを使います。

ホワイトのベースガラスの上に透明系の色ガラスを重ねて使うのが鉄則なんだとか。
僕自身あまりやったことのないパターンです。

今回用意したガラスは

ブルズアイ社製フュージングガラス膨張90
0113 ホワイト
1406 スチールブルー
1409 ライトブロンズ

まずベースガラス用にガラスをカットします(今回は正方皿90モールドを使いたいので9cm角でカット。

その上にスチールブルー4cm幅、ライトブロンズ5cm幅でカットして乗せます。

あとはデザインしたい形状にクリアガラスをカットして乗せてレイアウトするだけ。

えっ!?これだけ?

はい。たったのこれだけ。

このままクリアガラスが溶け込んで透明で見えなくなって終わりじゃないの?

そんな感じがしますよね。でもここからガラスの面白い特性を知ることとなります。

そのままフルフューズ

温度コントロールは最近僕が多様しているフルフューズのプログラム。

最近温度を上げる時には490℃あたりではキープを入れず、663℃までゆっくり温度を上げてキープするのがガラスの仕上がりがいいように思います。

トップ温度810℃で覗いてみたら、クリアガラスの部分がクッキリと浮かんで見える状態。
なんだか期待できますね。

徐冷も入れましてしっかり冷まして電気炉を開けましたら・・・

クリアガラスの見え方に衝撃なんとクリアガラスの部分だけ色ガラスが淡い色になってるではないですか!

なんとも不思議な感覚です。
クリアがしっかり溶け込んでその部分の奥に淡い色の色ガラス。
まるで窓からガラスの中を覗いたような見え方になっております。これはアリですね。

なぜクリアガラスの部分が淡い色に見えるのか

では、なぜクリアガラスを乗せた部分のが淡い色で見えるのでしょうか。
図解してみました。

ガラス断面だと思ってみてください。ホワイトがベースでその上に色ガラスが並んで、一番上にクリアガラス(赤色斜線)
※汚い絵でゴメン。画伯と呼んでください。

フルフューズで溶かすと断面はこんな感じに・・・

クリアガラスが溶け込んでベースのホワイトガラスに近づいてます。
つまり色ガラスの部分がクリアに押されてホワイトが透けやすくなっているのです。

なので上から見るとクリアガラスを通して色ガラスが淡い色に見えるんですね。

これは面白い。

他の形状のクリアガラスでも挑戦

他の形状でも同じようなことは起こるのか検証してみました。

今度はクリアガラスをあらかじめ表面張力で丸く焼成しておきます。

これを先程と同じように色ガラスの上に並べて焼成いたします。

もちろん焼成温度は同じ。

トップ温度でも四角を焼成した時と同じようにクリアガラスの部分だけクッキリ見えます。

しっかり冷まして電気炉を開けましたら・・・

いい感じ。これも面白いですね。

丸く溶け込んだクリアガラスの部分が前回同様淡い色に見えます。

しっかり溶け込ませてあげると、形状を問わず同じ効果が得られるようです。

ガラスの特性を知るとフュージングがもっと楽しく

今回はクリアガラス端材の使い方から入りましたが、ガラスの溶け込む特性を利用した本当に面白い技法にたどり着くことができました。

今回のようにガラスフュージングをより楽しむためには、ガラスの特性を知るのが非常に大事だと思います。

皆さんもいろんな焼成チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
きっと作品のバリエーションが広がることと思います。

ガラスフュージングを楽しみましょうね。

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