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話題のフュージング技法書「ガラスフュージング」はみんなに読んでもらいたい

ガラスフュージング

2021年4月5日。
1冊の本により、明らかにガラスフュージング界が変わった。
「ガラスフュージング 近岡令 著」

発売日からクラフト系の書籍としては異例の速さでで売れており、発売から一週間経った今でも売れ続けている。

ガラスフュージングは他のガラス工芸と比べて歴史も浅い新しいガラス工芸で情報が少なく、ガラスフュージング教室でも各教室で指導方法もバラバラな状態であったり、今ひとつガラスフュージングの基本といったものが明確になってない状況が続いていた。

海外ではフュージング用のガラス製造メーカー自体が、ガラスフュージングの基本や技法を公開し、少しでも多くの方にガラスフュージングを楽しんでもらおうとしているのに対し、
未だ日本では技術的なことは公にしないといった風潮があり、そういったものがガラスフュージングの広がりを邪魔してるのを感じておられる方も多い。

そんな中、今回登場した技法書「ガラスフュージング」

世界的にガラスフュージングの第一人者である近岡令先生が惜しみなくガラスフュージングの基礎や技法を紹介してくれている。
まさに、ガラスフュージングを楽しもうとしている方が喉から手が出るほど欲しかった本なのである。

僕自身も読ませていただいたが、ガラスフュージングをされる方が知りたかったことが全て載ってると言っても言い過ぎではないと思う。

今回は、この「ガラスフュージング」をどんな方に読んでもらいたいか、また皆さんにとってどんな本なのか僕の主観ではありますが紹介したいと思います。

今回の内容を動画で紹介

ガラスフュージングはこんな方に読んで欲しい

ガラス工芸の技法書というと、始めたばかりの方や初心者の方向けの本のように思う方が多いと思いのではないでしょうか。

今回の「ガラスフュージング」は、もちろんこれから始める方や初心者の方にもわかりやすく基本や技法が解説されております。

でも実は、今現在ガラスフュージングを楽しんでおられる方や長年ガラスフュージング作品を世に出されてるベテラン勢の方が読んだとしても十二分に楽しめる、そして勉強になる内容となってるんです。

つまり、キャリアを問わずガラスフュージングを楽しむということに重点が置かれてる本なのです。

初級・中級・応用・上級・新しい表現とガラスの制作方法が掲載されていて、初心者〜上級者向けに章が分けられているところを見てもその狙いがあるのがわかります。

初心者の方にオススメのポイント

さぁ、ガラスフュージングをやるぞ!と意気込んでみたものの・・・
どんなガラスを使えばいいんだ?
道具は何が必要なんだ?
この道具はどう使えばいいんだ?
どう焼成すればいいんだ?

もう右も左も分からずお手上げ状態・・・

そんな方にもわかりやすく、巻頭にはガラスフュージングを始めるための準備事項、巻末にはガラスフュージングを楽しむための基本がまとめられていて、これまでネットで1項目ずつ苦労して調べていた事項が一発でわかる仕様となっております。

極論かもしれませんが、「巻頭と巻末だけでガラスフュージングの基礎はマスターでちゃうぞ・・・」というのが僕の率直な感想です。

ガラスフュージングをするための準備を整え、基本事項を学び、そして初級から順に制作工程を見ながら実践していく・・・
初級の作品が作れるようになったら中級へ、そしてアレンジを楽しみ、上級編へ・・・
この流れで進めていくだけでガラスフュージングをとことん楽しめるだけでなく、技術的にもグングンアップできる仕様となってるのが初心者の方へのオススメのポイントです。

中級者の方にオススメのポイント

これまで実際にガラスフュージングを楽しんできて、今まさにガラスの楽しさを実感されてる中級者の方にはどんな部分がオススメなのか。

もちろん初級編から実践すればこれまでご自身がガラスフュージングで制作されてきた技法の復習となりますし、中級編で登場する少し技術がいるガラスフュージングを経験することにより、この先のアレンジ、そして憧れの上級編への足掛かりを得ることができます。

また中級者の方はこの本を読んで実践していく過程で
「この部分は違う色のガラスを使ってみようかな・・・」
「このスランピングは違うモールドでもっと深く曲げてみようかな・・・」

なんてご自身でアレンジしたくなって来ると思います。
僕の主観ではありますが、そんな余白の部分も設計されたページ構成になっているように見えるんです。

なので中級者の方には、これまで以上にご自身の技術を上げながらアレンジへの想像や期待を膨らますことができ、また今まで「自分にはまだ早いかも・・・」と挑戦を避けてきた作品への制作意欲が沸いてくるというのがこの本のオススメポイントです。

上級者の方にオススメのポイント

上級者の方はもうすでにかなりの数の作品を世に出し、ガラスの楽しさにどっぷり浸かっておられることと思います。
ある程度ご自身の思い通りにガラスをコントロールすることが出来てきて、「次はこんなガラスにしてみよう」「この形状のバリエーションを増やしていこう」など次から次へと制作意欲が湧いてきていることでしょう。

でも悪いことではないのですが、どうしてもこれまで成功してきた技法での制作や形状が増え、自然と失敗を遠ざけ新たなチャレンジをしなくなってるなんて方もおられるのではないでしょうか。

この本ではそんな上級者の方に、皆さんがこれまでやったことのない技法の紹介や新しいガラスフュージングでの表現方法が掲載されていて、「これはチャレンジしてみたい!」という意欲が掻き立てられること間違いなし。

これまで制作してきたご自身の作品や技法の振り返りも出来つつ、新たな技法へのチャレンジ意欲が湧いてくる内容となっているところが上級者の方にこの本をオススメしたいポイントです。

技法書「ガラスフュージング」は皆さんにとってどんな本なのか

ここまであまりにもいい本なので熱く語ってしまいました。
最後に、わかりやすく初心者、中級者、上級者の方々にとってこの「ガラスフュージング」がどんな本なのか、まとめてみたいと思います。

初心者の方にはこの本は右も左もわからない皆さんが、基礎を学びそこからガラスフュージングのワクワクが止まらなくなる本です。

中級者の方にはこれまでのガラスフュージングの復習ができ、かつ私にはまだ無理だろうと思っていた憧れのフュージング作品。
その「無理だ」を「可能に」することができる本です。

上級者の方にはこれまでのご自身の作品の振り返り、そしてこれからのガラスフュージングの可能性を知り、今後のガラス制作に新たな気づきをくれる本です。

以上、僕の主観ではありますが今話題のフュージング技法書「ガラスフュージング」をオススメする理由を書いてみました。

この本はガラスフュージングを楽しんでおられる方全員に読んでもらいたい本なのです。
さぁガラスフュージングを楽しみましょう!!

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