100均グッズでガラスフュージング|「セリア 純銅タワシ」を使って網目ガラスを作ってみた
日頃から100円ショップに行くたびに、「何かガラスフュージングで使えるものはないかなぁ」なんて店内を物色するのが習慣になっているのですが・・・
今回セリアをウロウロしてるうちにふと目に止まった商品がありました。
そうです。いわゆる金属タワシというやつですね。
もちろん本来は汚れ落とし用のタワシで、純銅製ということもあって銅イオンの力で雑菌の繁殖を防ぐんだとか・・・
僕にとってそんなことはどうでもよく(笑)
注目したのはこのタワシの形状・・・
これガラスに挟んで焼成したら面白いかも・・・
実は「Copper Mesh Glass」といっていろんな銅製の網をガラスに挟んで焼成する技法があるのですが、今回はこの100均銅タワシを使ってカパーメッシュグラスに挑戦してみました。
100均銅タワシをガラスの間に挟んでガラスフュージング
さて、今回使用いたしますセリアで販売されてる「純銅タワシ」。
よく見てみたら・・・
何層にも銅メッシュが重なり合っているようです。
ほどいてみたら・・・
なるほど、純銅製のメッシュが筒状になっています。
これを手繰り寄せて丸くタワシ状にしてあったんですね。
この筒をカットすれば平面の銅製の網になるぞ・・・
開いてみたら・・・
おぉぉぉ!ええ感じのメッシュ状になってるやないの!!
これであればガラスに挟めますよね。
まずはクリアガラスに挟んで焼成
ひとまずはわかりやすくクリアガラス(ブルズアイ1101 クリア3mm)に挟んでみる。
元が筒状なのでクルンって丸まってくるので挟みにくい部分もあるのですが、なんとか挟むことができました。
トップ温度は770℃で10分キープ設定。
フルフュージングの少し手前くらいのイメージです。
完全に丸くなってないけどガラスの角は取れてる感じかな。
ひとつポイントして出来るだけガラスの間に余分な気泡を少なくしたかったので、トップ温度にあげる前に、ブルズアイ社推奨の気泡を少なくする温度663℃で1時間キープを入れてます。
トップ温度ではええ感じの溶け具合。
銅メッシュもええ感じで入ってると思われます。
482℃で徐冷時間1時間ほどいれまして、しっかり冷まして・・・
おぉぉぉ!!ええ感じじゃないですか。
やはり銅タワシの材質がかなり細く軽いものでしたので、ガラスが溶けて流動する分、少し銅メッシュが変形した部分ができましたが、まぁ許容範囲ではないでしょうか。
高温での焼成のため、銅が酸化してガラスが青っぽくなってますね。
この現象もおもしろい。
さらなる実験へ|銅と言えばリアクティブでしょ
セリアの純銅タワシでカパーメッシュガラスが作れることはわかったので、もう少し突っ込んでいくことにいたしました。
銅とガラスで思い出す事・・・
そうリアクティブ。
ガラスに色を付ける時に使用する金属イオンや鉱物。ガラスフュージングではこの使用した金属イオンや鉱物によって違う色のガラス同士を合わせてしょうせいすると反応しあいガラスの接点などが変色する、いわゆるリアクティブという現象があります。
こうなれば実験してみるしかないでしょう。
銅と反応するガラスといえば、硫黄やセレンを使ったガラス。
反応し合うガラスの組合せなどはブルズアイ社ホームページの資料があるのでそちらをごらんくださいませ。
Reactive Potential of Bullseye Glass (charts) | Kilnforming
そこで選んだガラスは「ブルズアイ0137 フレンチバニラ」
もうリアクティブの代表格といってもいいくらいのガラス「0137 フレンチバニラ」。
銅を含む「0116 ターコイズブルー」などと合わせて焼成するとガラスの接点が変色しちゃうガラスです。
というわけで、今回は銅タワシの網そのものを「0137 フレンチバニラ」の上に置いて、クリアガラスで挟んで焼成してみることにしました。
焼成方法はクリアガラスで焼成した時と同じ、トップ温度770℃で10分キープ。
うん。トップ温度でみてみたら銅メッシュ自体は問題なさそう。
この状態だとリアクティブの感じはまだわからないですね。
さぁできあがりはどんなかんじでしょうか・・・
おぉぉ!リアクティブ感満載!!
褐色に変色してますね。クリアの時のような青みがかった感じはありません。
ただどうしても銅タワシの素材だと細すぎて変形しちゃうのが残念。
もっとしっかりした金網上の銅を使った方がきれいには出来そうな気がします。
まだまだやってみよう
新しいことをやってるとテンション上がってきまして、もう少しいろいろやってみようかと・・・
こんな感じで焼成してみることにしました。
1つは先ほどの「0137 フレンチバニラ」に乗せる銅メッシュを部分的に使う方法。
そして、今回この銅タワシをハサミでカットした時にパラパラとこぼれ落ちた銅メッシュの破片を挟む方法。
もう一つは色のついた透明系ガラスを使う(今回は「1205 ライトコーラル」を使ったよ)
これも焼成温度はトップ770℃で10分キープ。
できあがりが・・・
面白い感じに出来上がりましたね。
部分的な銅メッシュはリアクティブの効果もあっておしゃれ!?な感じに・・・
破片乗せたのは・・・小っちゃいイトミミズが這ってる感じか(笑)
ライトコーラルは焼成によってキレイな透明系の琥珀色に・・・
色付きの透明系ガラスに挟んでみてもいいかもね。
なかなか面白いガラスフュージングになりました
今回は100均セリアで販売されてる「純銅タワシ」をガラスに挟んで焼成してみました。
ガラスの中に銅を挟んで焼成してみたり部分的に銅メッシュを挟んだりリアクティブを楽しんでみたり、他にも面白いことまだまだできそうな気がします。
実用性があるかどうかはわかりませんが、作品の一部に銅を使ってみたりするといい感じの物を作れる可能性はたくさんあると思います。
作品を制作するのであれば「銅製タワシ」ではなく、もっとしっかりした銅メッシュを使った方が良いかとは思いますけどね(笑)
もっともっとガラスを楽しんでいきましょう!!!
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