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【作り方】つぶつぶガラスの器を作る。100均「珪藻土たまご」でフュージング

ガラスフュージング

これまで幾度となく挑戦してきた「100均グッズでガラスフュージング」

以前、100円ショップ「ダイソー」で売ってる「珪藻土~たまご型」を使ってドレーピングでガラスの器を制作いたしました。

~参考記事~

今回はこれと同じ技法を使って前回とは少しニュアンスの変わったガラスの器を作ってみましたので紹介いたします。

つぶつぶガラスの器を作る。100均「珪藻土たまご」でフュージング

前回記事にしました「100均グッズでガラスフュージング【重曹と珪藻土を使ってガラスの器を作る】」ではたくさんのご質問、ご要望をいただきました。

その中で多かったのは

・丸い形のガラスをドレーピングするとどうなるのか
・珪藻土~たまご型~の再利用は可能なのか

前回制作したのガラスの器は、四角い形の板ガラスを珪藻土たまごに乗せてドレーピングしたものでした。
丸い形のガラス板を珪藻土たまごの上に置いてドレーピングするとどのような形状になるのか興味深々です。

そして、前回の焼成後にはこれといったダメージもなかった珪藻土たまご。

もう一度使うことは出来るのか?
その耐久性はどうなのか?

気になるところでもありましたので前回と同じ珪藻土たまごを使ってもう一度ドレーピングに挑戦してみました。

今回の制作方法を動画にしました

丸い形のガラスを作る

通常であればガラスフュージング用の板ガラスを丸くカットして焼成すればいいのですが、それでは少々単純すぎるかと思いまして少し変わった丸い形のガラスを作ることにいたしました。

ガラスフリットの面白い使い方

ガラスフュージング用のフリットと言いますと、主に焼成する板ガラスの上の装飾用として使うことが多い粒状のガラスです。

今回は通常の使い方とは少し思考を変えて、このガラスフリットを丸型に分厚く並べて焼成して丸い板ガラスを作ろうと考えました。

3色のガラスフリットを使う用意したのはグラクラマーケットでこ2020年2月新登場のBullseye社製ガラスフリット3色(写真:左から)
・0421 ペタルピンク
・1442 ネオラベンダー
・0305 サーモンピンク

どれも少し高級なガラスではありますが、ここは職権乱用!?で思いっきり使って行きます。

型を使いガラスフリットを詰める

今回3色のガラスフリットを丸く並べるための型として使用したのは「コピー用紙」。

1.5cmほどの幅でカットしたコピー用紙を大中小3種類のサイズで円形にし、その中にガラスフリットを詰めていこうという作戦にしました。

ただコピー用紙だと軽く、ガラスフリットを詰める時に手がふれただけでズレたりすることがあるので、金型や厚紙のように少し重さがある物を使った方がよさそうです。
チャレンジする方はご注意ください。

電気炉棚板にセラフォーム(離型紙)を敷き、 先ほど作った紙の輪に小さいほうから順にガラスフリットを詰めていきます。

今回は一番大きな紙の輪でも直径9cmほど。
輪と輪の感覚が狭いので、小さいじょうごを使ってガラスフリットを詰めていきました。

最後に、「キラキラ感や立体感が出てくれれば・・・」と思い1101クリアのフリットを全体にまぶしました。

丸くしたガラスフリットを焼成する

使用した電気炉は「キルンキング160PKS
今回サイズのガラスであれば何も問題なく焼成することができます。

「せっかくガラスフリットを使っているので、フリットのつぶつぶ感は残した状態の板ガラスにしたい。」

そんな思いでトップ温度は720℃に設定。
ガラス同士はちゃんと溶着するけどガラスの形状は残すイメージの温度帯です。

ただし溶けすぎないよう目視で溶け具合を確認し、自分の思うちょうど良いところでストップ。
思い通りの質感の丸型ガラスができあがりました。

珪藻土たまご型でドレーピング

今回のもう一つのテーマ「前回一度使った珪藻土たまごの再利用」

前回付着していた離型剤をキレイに落とし、改めて離型剤「パーフェクトプライマー」をスプレーします。

温度差が発生しやすそう

離型剤が乾いたら珪藻土たまごの上に先ほど作った丸型ガラスを乗せるのですが、念のためセラフォーム(離型紙)をガラスの下に置きました。

少々念入り過ぎるように感じるかもしれませんが、温度コントロールをミスしたり、珪藻土たまごが割れたりすることもありえます。
万が一に備えておくのこともガラスフュージングでは大切です。

温度設定は慎重に

今回も電気炉内でのガラスの置き方が非常に温度差が発生しやすい置き方となってます。
ガラスが浮いてる部分があったり、珪藻土たまごとの接点などガラス自体に温度差が発生しやすい状態ですので温度コントロールはかなり慎重な設定が必要です。

【今回の温度コントロール】
使用電気炉「キルンキング160PKS
1. 490℃まで3時間
2. 490℃で30分キープ
3. 630℃まで2時間
4. 630℃ 目視で曲がり具合確認
5. 530℃で30分キープ
6. 510℃で30分キープ
7. 490℃で30分キープ

ガラスの温度差が発生しにくくすることを重視した焼成プログラムにいたしました。

目視で確認する

トップ温度630℃では目視で曲がり具合を確認し、ちょうどいいところでストップ。

キルンキング160PKSの場合、温度を下げる時の時間設定が出来ない仕様なので、530℃、510℃、490℃の3回キープを入れることによって徐冷付近での温度の下がるスピードを調整いたしました。

今回もキルンキング160PKSの温度の下がり方の実績から、490℃でキープ後は電源をOFFにして、しっかりとガラスを冷ましました。

つぶつぶガラス器の完成

離型剤と離型紙のダブル効果で、軽く持ち上げるだけでガラスが取れてくれました。
珪藻土たまごもダメージもなく、まだまだ使えそうな感じです。

今回はガラスが丸型、そして分厚くないこともあってきれいなドレープ(ヒダ模様)になってくれました。
ガラスが曲がる自然な形が上手く表現できていると思います。

ガラスのつぶつぶ感も予想以上にいい感じ。上部はまるで水しぶきが上がってるようにも見えます。

今回は強引に新発売のガラスフリット3色を使ってみましたが、いろんな色の組合せでもっともっと魅力的なガラスの器を作ることが出来ると思います。

皆さんも一度挑戦してみてはいかがでしょうか

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