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驚きのガラスフュージング【リバーロックリアクション技法】

ガラスフュージング

先日、YouTubeアップ用に「何か面白いガラスフュージングないかなぁ」
なんて探しておりましたら・・・

アメリカのガラスメーカーBullseye社のホームページにてこんな資料を見つけました。
Bullseyeglass:River Rock Riaction(pdf.)

River Rock Reaction(リバーロックリアクション)と書かれたその資料には、まるで川の小石のようなものがガラスに溶け込んでる衝撃の写真。

これはヤバイ・・・
もうやるしかなかろう・・・

すぐさま作ってみたくなっちゃいました。

というわけで今回は、この「リバーロックリアクション技法」にチャレンジした模様を解説していきたいと思います。

今回の内容を動画で解説しております

リバーロックリアクションってなんだ?

まずなんといってもこのインパクトのあるガラスの表情。
まるで小石がガラスに溶け込んでいるような感じ・・・。

もちろん本物の小石をこのようにガラスに溶け込ませることは無理。
ということはガラスがこのような色合いと形状で溶け込んでいるわけです。

リアクティブというガラスの特徴

このブログでも何度か紹介してきましたガラスフュージングでの「リアクティブ」

ガラスフュージングなどにおいてガラスを合わせる時、ガラス製造時にそれぞれの色を出すためにガラスに使われる金属(イオン)が反応し合ってガラス同士の接点などが変色する現象。
そうです、もうお気づきでしょう。
今回のこの小石のようなガラスはこのガラス同士の反応をうまく利用した表現方法なのでございます。

ということは一体何と何を合わせたらこんな小石のようなガラスが出来上がるのか?
さぁ進めていきましょう。

まさかのいきなりつまずくヤツ

Bullseye社の資料によるとリバーロックリアクション技法に必要なガラスは

・1101-3 クリアテクタ3mm厚
・0137 フレンチバニラガラスフリット3サイズ
・1305 サンセットコーラルガラスパウダー

フレンチバニラの粒にサンセットコーラルの粉をまぶしてからクリアガラスに乗せて焼成すると、
フレンチバニラに含まれる硫黄成分とサンセットコーラルに含まれる鉛成分が反応して小石っぽくなり透明ガラスに溶け込んでいく


なるほど!です。
これは面白い、もうワクワクが止まりませんね。
さぁさぁ材料を準備してさっそくやっていきましょう!!!

クリアテクタ3mmは定番として販売させていただいているのですぐ用意いたしまして・・・

おいおい、ここでいきなりつまずく・・・

0137 フレンチバニラフリットが1種類しか持ってなくね?
そうなんです。うちのショップで販売させていただいてるガラスフリットはミディアムフリット(中サイズフリット)の1種類のみ。

コースフリット(大サイズフリット)ファインフリット(細フリット)を持ってない・・・いきなり終わった。

サイズがなければ作ってやるさ

ちょとまてよ。ガラスフリットサイズがなければ作ればイイんじゃない?
そうです、ここで思いつきました。
ガラスフリットを作っちゃえばいいのです。

0137 フレンチバニラの板ガラスの切り残し。
こいつをガラスカッターG-CAMで細かくカットすれば大フリットなんて簡単に作れちゃう!
そしてガラスをカットしていくうちに細かいガラス粒も自然とできちゃいそうです。

先日、ブログにもアップいたしましたガラスカッターG-CAMのカスタマイズバージョンでサクサクガラスをカットしてガラスフリットを制作していきます。

ふりかかる2つ目の問題

ガラスフリット制作大成功で喜んでいるのも束の間、次なる大問題が発生。

1305 サンセットコーラルガラスパウダーを持ってない
※また持ってないんかい!

これはさすがに悩みました。板ガラスも持ってないので砕いて乳鉢で粉状にすることもできないし・・・

ここでギブアップなのか・・・ん?ちょっと待てよ

リアクティブを見つめ直す

今回のリバーロックリアクションは、0137フレンチバニラと1305サンセットコーラルに含まれる成分が反応して小石のような色になるというもの。

ということは、1305サンセットコーラルと同じ鉛の成分が含まれているガラスパウダーであれば同じ現象が起こるのではないだろうか。

このブログでも何度か登場しております。ブルズアイガラスのリアクティブ表。
つまりブルズアイガラスのどれとどれを合わせるとガラスが変色する可能性があるかをまとめた表です。
Reactive Potential of Bullseye Glass 

もちろん0137フレンチバニラは硫黄が含まれるガラスのところに。

そして1305サンセットコーラルと同じく鉛が含まれているガラスのところを見ていくと・・・

ありました。
1215 ライトピンク

サンセットコーラルと同じ鉛が含まれる透明系のガラスパウダーで手元にあるやつ1215ライトピンク。

これなら同じリバーロックリアクションができるはず!
もうやるしかないよね。

リバーロックリアクション制作工程

さぁ、準備もばっちりやっていきましょう。

0137フレンチバニラの粒の重さに対してやく5%の1215ライトピンクのガラスパウダーを用意。
※今回はフレンチバニラ24gに対してライトピンクパウダーは5%の1.2g

ガラス粒に水をスプレーしてフレンチバニラ粒全体を湿った状態にする。

そこにライトピンクパウダーを投入し、容器のフタを閉めてよく振ってガラス粒全体にガラスパウダーをまとわりつかせて。

クリアガラスの上に均等に並べて電気炉で焼成。

今回の温度コントロール

ベッタリ溶け込んだガラスの秘密

さぁ、しっかりガラスを冷ましまして電気炉のフタを開けましたら・・・

あれ?なんだかイメージと違ってベッタリガラスに溶けちゃってるじゃないの
色は問題ないものの小石のような表現には全くなってないっすよね。

ところがところがこのガラスを
裏返すと・・・

そうなんです。裏返すんです。
裏から見るとクリアガラスにガラス粒たちが溶け込んで立体的になってるんです。
こういうことだったんですね。これがリバーロックリアクションの秘密だったんですね。

小石ガラスをカットしてガラスプレートを制作する

今回はフレンチバニラの板ガラスの間に小石ガラスを挟み込んだデザインのガラスプレートにしてみます。

小石ガラスの厚みが最終5mmほどになっていたので、フレンチバニラ3mm板の下に2mmnクリアガラスを置いて高さを合わせました。

その上に2mmのクリアガラスをカバーガラスとして1枚全体に置いて焼成いたします。

焼成プログラム

トップ温度760℃はちょっと低いかも?なんて思っていたので、760℃で溶け具合を確認してみたらとてもいい感じ。

すぐさま加熱をストップして温度を下げるプログラムに・・・

出来上がったガラスは・・・

ええやん・ええ感じやん・最高やん

色の変化を利用した面白いガラスフュージング

今回紹介いたしましたリバーロックリアクション技法、いかがでしたでしょうか。
今回はガラスプレートから小皿にしてみたのですが、ガラスアクセサリーなどにも応用できそうですし、ワンポイントなどでも使えるので両サイドの色を変えたりすれば同じガラスプレートでもバリエーションがいろいろできそうですね。

ガラスに水をつけてパウダーをまとわりつかせるとか、普通では思い付かないような発想がほんとに面白い技法だと思いました。

ガラスが変色してしまうことというのは、普段マイナスイメージで捉えがちなのですが、今回のようにガラスの変色をあえて利用する方法というのはまだまだたくさんあるようです。

今後も面白い技法を見つけましたらチャレンジしてまた皆さんに紹介したいと思います。

一緒にガラスを楽しみましょう。 

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